スプリット周辺は紀元前の早いうちからギリシャの植民地で、その後は共和制時代、帝政時代を通じてローマの支配下にあったそうです。そのため、スプリット考古学博物館にはローマ時代の遺物が多数展示されています。中でも印象的だったのが、共和制時代から帝国崩壊までの約1000年にわたる硬貨のコレクションです。
「ヨーロッパを創造した」天才カエサルが作らせたもの、
悪帝として名高いネロの時代のコイン、
そしてキリスト教を公認したコンスタンティヌス大帝のものなど、保存状態の良いコインがいくつもの棚に整然と陳列されています。1000年の長きにわたり、同じ国家が、こうやって脈々と硬貨を鋳造し続けたのだと思いをはせ、ちょっと背筋がゾクゾクするような感覚を憶えました。
その他にも、博物館の中庭には、彫刻が素晴らしい石棺やモザイク画が無造作に置かれていて、かなり見応えがありました。この数ヶ月後に、ローマ帝国における大都市であったフランスはリヨンの博物館にも行きましたが、こちらの博物館の方が断然素晴らしいです(もちろん、リヨンには現役バリバリの円形劇場があって、それも大変素晴らしいのですが)。クロアチアには、その他にも「アドリア海の真珠」と謳われたドゥブロヴニクなど、魅力的な場所がたくさんあります。是非もう一度訪れたい国です。
0 件のコメント:
コメントを投稿