2009/12/06

煙と何とかは・・・

そうなんです。高いところが好きなんです。それが高じて、大学のクライミング講習に通いました。週1回約4時間、7週間のコースです。

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上の写真は、10月下旬にNamenという場所で行われた屋外講習の時のものです。私はその日が人生2回目の体験でしたが、コーチがマンツーマンでついてくれ、約25mの高さまで無事登ることができました。曇っていて寒かったですが、景色は素晴らしく、季節が良ければさぞかし爽快だろうと思いました。

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他の回は、写真にあるような屋内施設で講習を受けました。驚いたのは、小学校低学年くらいの子どもがたくさんいること。日本の水泳教室と同じように、コーチが指導していて、親が見学しています。講習に参加していた大学生の中にも、本格的なクライミングを経験した人や、子どもの頃親と一緒にやったという人がいました。また、主要都市には屋内施設があるようで(ルーヴェンだけで2カ所あります)、ベルギーでは結構盛んなようです。

さて、先週最終回の講座が開かれたのですが、最後の最後にやったトレーニングが何と「落下訓練」。クライマーは当然命綱をつけて登ります。その命綱は登攀途中に設置されたカラビナ(開閉可能な金属製の輪)を通り、地面にいるパートナーにつながっています。カラビナが滑車の役割を果たし、命綱を通じてクライマーとパートナーの体重が互いに相殺し合うので、万が一クライマーが落下しても、地面に激突することはありません。ただ、落下の衝撃は相当なものなので、クライマーは「上手に」落下し、パートナーもうまく対応しないと、双方がけがをしかねません。そのやり方を学ぶのが、「落下訓練」の目的です。

訓練のやり方は至って簡単。10 mくらいの高さまで登り、パートナーに「落ちるよ」と声をかけ、落ちる。それだけです。パートナーがしっかり身構えていますから、危険はありません。・・・頭ではそう分かっていても、怖くてなかなか落下できません。やっとの思いで手を離すと、思わず絶叫したくなるような浮遊感でした。4 m程落下したでしょうか。怖い思いはしましたが、衝撃や痛みを全く感じなかったのでびっくりしました。コーチによると、ロープがゴムのように伸びることと、パートナーの重心が下から上に上昇することが、落下の衝撃を緩めるのだそうです。言葉で説明してもイメージが湧かないかもしれないので、落ちるとどうなるか動画でご覧下さい(心臓の弱い方はご注意!)。

講習を終えて感じたのは、クライミングはパズルだ、ということです。命綱の扱い方、登攀ルートの選び方、体の使い方、どれをとっても頭を使うからです。特に、登攀ルートを上手に選び(あの出っ張りに右足、その次の取っ手に左手・・・)、体をうまく使って(体を支える足の真上に重心を持ってくるなど)登ると、嘘みたいに楽に登れるので楽しいです。クライミングというと、シルベスター・スタローンみたいなマッチョが懸垂の要領で力任せに登るイメージがありますが、コーチに言わせると”Climbing is thinking”なんだそうです。

次回の講習では、春休み中に3泊4日の日程でフランスの山(崖?)を登ります。是非参加したいと思います。

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