こちらはいよいよ後数時間で新年です。日本ではもう年が明けましたね。こちらには日本のような忘年会がないので、私にとってはちょっと物足りない年の瀬となりました。その代わりに、Essenのクリスマスビール祭りで買ってきたスペシャルビールを飲んだので、ご紹介したいと思います。
1. “Fantome”の”Fantome de Noel”. 焙煎香と、アルコールとカラメルの混じった甘い香り。飲むと焦げた風味が感じられ、ほんの少し甘みもある。後味はかなり苦い。アルコール度数は10%と高めだが、その割には甘ったるくない。カラメル香のある焦げ茶色のビールというと、”Dubbel”というスタイルのビールを思い浮かべるが、それよりも甘さ控えめで好み。今回飲んだクリスマスエールには、このような「カラメル香、焦げ茶色、けど甘くない」という味わいのものが多かった。
2. “Caracole”の”Forestinne Nordika”. 柑橘とスパイスの香り。味もスパイシーで、舌がピリピリするような後味が残る。変わったビール。
3. “Fagnes”の”Super des Fagnes Noel”. アルコールとカラメルの香り。飲み口は甘すぎず、むしろドライ。後に苦みと、枯れ草の様な香ばしい香りが残る。おいしい。
4. “Achilles”の”Serafijn Kerstlicht”. 爽やかなホップの香り。炭酸が強めでフルーティな飲み口。後味は苦い。クリスマスエールというより、正統派ブロンドエールといった感じ。なお、クリスマスビール祭りの冊子には、「醸造家は引退を希望しており、この醸造所の良い買い手を待っている」と書いてあった。この醸造所の”Serafijn”シリーズは、もう二度と飲めないのかもしれない。
5. “De Koninck”の”Winter Koninck”. カラメルとアルコールの香り。口に含むとコーヒーの様な風味と少々の酸味がある。甘みはほとんど感じられず、後味は苦い。
(番外編)
イタリアンレストラン”Piaceri d’Italia”で飲んだ、”Corcendonk Apple White”と”Blanche d’Ardenne”. “Apple”はしっかりリンゴの香りがするが、味は甘すぎずスッキリ。”Ardenne”の方はバナナの様な華やかな果実香があり、ほんのり甘くてフルーティな味わい。どちらもなかなかおいしい。ちなみに、このイタリアンレストランは、イタリア人の同僚が「ルーヴェンで一番うまいパスタを出す」と勧めてくれたところ。確かに、一皿12, 3ユーロで、味も量も十分満足できる(量は日本の1.5倍くらい)。店員はいかにもイタリア人といった感じで明るく、気軽な雰囲気で入りやすい。
というわけで、2009年のビールラリーは終了です。読んで下さった方、どうもありがとうございました。これまでに191種類を飲みました。来年もご愛顧の程お願い申し上げます。