2009/08/17

ベルギー人は音楽がお好き!?

市役所でのドタバタの後(詳細は妻のブログをお読み下さい→http://perolincho.blogspot.com/)、こちらに来て知り合いになったH氏の車で新居へ。H氏の奥様は日本人なので、彼は日本語がペラペラです。今日は、新居に荷物を運び込むのを手伝ってくれました。新居に着きましたが、なかなか家主が現れないのでいろいろおしゃべりしました(もちろん日本語で)。今日、H氏はピアノのレッスンを受けてきたということで、音楽の話になりました。

-ピアノを習っているんですね。
「ええ。リタイアしてから、やりたかったことができるようになったので。でも、私が一番得意なのはサキソフォンです。」
-どれくらい習っているんですか?
「4-5年くらいですかね。ベルギーでは大人も子どももみんな音楽学校に行きますよ。どんな田舎の町にもあります。」
-音楽学校というと、中学校とか、高校とか、専門の?
「いいえ、普通の学校とは別に、週に2回、1回2-3時間くらい通うのです。最初はソルフェージュをみっちり習って、その後和音、移調も勉強します。あと、音楽史ですね。」
-ずいぶん本格的ですね。
「ええ、移調を習っているので、楽譜を自分で書き直して、サックスで合奏ができます(サックスは、楽譜上の「ド」を吹いても、実際には違う音が出ます)。」
-費用はどれくらいかかるんですか?
「最近高くなってきたので文句を言う人もいますが、1年間で100ユーロくらいです。」
-それは安いですね!

日本との音楽環境の違いにとても驚きました。「ソルフェージュ」というと、高い月謝を払ってやる「お稽古」で、プロの音楽家を目指す人だけが習う物だと思っていました。それを、年間約13,500円という破格の値段で受けられるとは・・・。

新居でのドタバタの後(こちらも妻のブログをご覧下さい)研究室に行くと、学生のB君と先週末に行われた”Marktrock”の話になりました。

「先週のロックフェスティバル、見に行った?」
-うん、行ったよ。金曜日は”A Brand”と、土曜日は”Selah Sue”が良かったな。B君は?
「金曜日は18:00から最後まで、土曜日も19:00から最後まで会場にいたよ(両日ともに終わったのは1時頃でした)。」
-すごいね! ずっと立ちっぱなし?
「そうだよ。当たり前じゃん。」
-お酒飲んで大騒ぎした?
「ううん。金曜はちょっと飲んだけど、土曜は全然飲まなかったよ。」
-!!!

ロックコンサートの会場でお酒を飲まないなんて、ビールを飲まずに野球観戦するようなものです。しかもずっと立ち見だなんて、何てストイックなんだ! よっぽど音楽を聴くのが好きで、飽きないのだなと思いました。

ここルーヴェンでは、毎週末野外で市民吹奏楽団のコンサートが開かれ(H氏が演奏しているのも2回見ました)、あちこちで路上ライブをやっています。しっとりしたクラシックでも、エレキギター片手に絶叫していても、マニアックな鐘楼コンサートでも、必ず観客がいます。また、プロかと思うほど上手な人も少なくありません。ちゃんと比較した訳ではありませんが、演奏技術も、音楽に対する情熱も、日本よりかなり上なのではないかと思いました。それが、H氏の言う「みんな」が通える音楽学校があるからなのか、そもそもB君のような音楽好きが多いからなのか、それともルーヴェンが特別なのか、興味が湧いてきました。

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